バスケットいっぱいのフルーツ

ビタミンCは、私たちの健康と美容にとって非常に重要な栄養素です。

ただ、市場には「天然ビタミンC」と「合成ビタミンC」が存在するのですが、その違いや効果についてはあまりご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、これら二つのビタミンCの違いと、それぞれの利点や欠点を詳しく解説しています。

ご自分の美容と健康にとって、最適なビタミンCの選び方の参考になれば幸いです。

この記事はこんな人にオススメ
  • 1日にかなりタバコを吸う
  • アルコールをよく飲む
  • 生活習慣が不規則である
  • ストレスが溜まりがち
  • シミやシワが気になる
  • コレステロール値が高い
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ブログ運営者こんにちは! メグです。
オーガニックな生活に取り組んで5年目の主婦です。 夫と5歳、2歳の子供+義父の5人が、小さな家で暮らしています。
某食品メーカーで食品分析士として働いた経験を活かし、家族の健康のため自然素材を取り入れる生活を心がけています。
ブログ名のオーガニッチは、自然素材から作られるニッチなアイテムを紹介することから名づけました。
今は専業主婦ですが、ずっと家にいたのでは窒息しそうになるので、ひそかに仕事復帰のチャンスをうかがっています。
●資格保有:食品分析士、管理栄養士

なくてはならないビタミンC

ビタミンC、別名アスコルビン酸は水溶性のビタミンで、人の体にとって大変重要な働きをします。

ビタミンCといえば、イチゴやレモンなどを思い浮かべる方もいらっしゃるでしょうが、それらよりもっと豊富なビタミンCを含んだ果物もあるんですよ。

ビタミンCは体内でコラーゲンの生成を助けて、肌や血管、骨の健康を維持するために、なくてはならない栄養素です。

また、強力な抗酸化作用も持っているので、細胞が傷つかないように守ったり、老化を遅らせる働きも期待できるのですね。

ビタミンCは、お肌のハリや弾力を保つなど美容面においても重要視されますが、免疫機能を強化し、風邪やインフルエンザなどの感染症を予防する効果もあります。

ほかにも、鉄分の吸収を助けることで貧血の予防になったり、動脈硬化の予防にも役立つことが知られています。

ビタミンCは体内で作ることができないために、食事やサプリメントなどから摂取する必要があります。

推奨される1日の摂取量は成人で約100mgですが、健康状態や生活習慣によっても必要量は異なってきます。

メグ

ストレスが多い人や喫煙者は、通常より多くのビタミンCが必要だとされていますね。

ビタミンCの効果と作用

私たちの健康と美容に、ビタミンCの果たす主な効果と作用は次の5つです。

  1. コラーゲンの生成を促進
  2. 抗酸化作用が老化を遅らせる
  3. 抗酸化作用が美容効果を高める
  4. 免疫力を高めて病気予防に貢献
  5. 鉄分の吸収量を上げて貧血予防

それぞれの具体的な効果と作用について、以下で詳しく説明します。

1. コラーゲンの生成を促進

コラーゲンは皮膚、血管、骨、軟骨などの細胞を活性化させる働きがあり、人体にとって重要な物質です。

コラーゲンは体内で産み出されますが、そのとき不可欠なのがビタミンCです。

ビタミンCにはコラーゲンの生成を促進させる働きがあり、もし十分な量のビタミンCが体の中になければ、必要量のコラーゲンを作り出せなくなるのです。

コラーゲンが不足すると、血管がもろくなって出血する壊血病などを誘発する場合もあるので油断はできません。

ほかにもコラーゲンが不足すると、美容の大敵であるお肌のシワやたるみが増えたり、関節の健康に影響を与える可能性があります。

一般的に十分な量のビタミンCとは、厚生労働省が推奨する1日100㎎を指しますが、ビタミンCが足りてない自覚のある人は、日頃からサプリなどで補うなど意識的に摂取するようにしましょう。

メグ

壊血病はビタミンC欠乏症と呼ばれ、皮膚の乾燥や脱力感、うつ症状がみられ、やがて大腿部に大きなあざ(内出血の跡)が現れます。
さらに進むと、歯茎、消化管、粘膜などから出血し、やがて死に至ることがある恐ろしい病気です。

2. 抗酸化作用で老化にブレーキ

ビタミンCは強力な抗酸化物質で、体内の有害な活性酸素を中和する働きを持つ優れた栄養素です。

活性酸素は、細胞を傷つけ老化やがんの原因となることがあるのですが、生きていく以上どうしても体内に発生する、とても厄介な物質です。

ビタミンCの抗酸化作用は、この活性酸素を除去することで細胞の損傷を防ぎ、健康を維持する重要な役割を果たしています。

参加したリンゴ

メグ

リンゴを切って放置しておくと、酸化によって茶色く変色しますよね。このとき切断面にレモン果汁を塗っておくと、変色せずにきれいな状態を保つことができます。これは、ビタミンCの抗酸化作用によるものです。

心臓病や脳卒中のリスクを高める原因のひとつに動脈硬化があります。

ビタミンCの抗酸化作用には、血管の健康を保ち、動脈硬を予防することで心臓病や脳卒中にかかるリスクを低減させる効果も期待できます。

3. 抗酸化作用は美肌もサポート

女性の方は、スキンケア用品でビタミンC配合の商品を目にすることも多いと思います。

化粧水や洗顔料など、多くのスキンケアアイテムにビタミンCが使われているのは、ビタミンCによりコラーゲンの生成が促進され、美容効果が高まるという理由からです。

お肌の重要な成分であるコラーゲンは、ビタミンCなしでは作ることができないといっても過言ではないのです。

コラーゲンが十分に作られることが、キメ細やかな美肌に近づく一歩なんですね。

また、ビタミンCの抗酸化作用にはメラニンの生成を抑制し、肌のトーンを均一に保つ効果があるので、シミやそばかすをできにくくする効果も期待できます。

メグ

ビタミンCは、疲労回復やアンチエイジングに最適な栄養素なのです。

4. 免疫力を高めて病原体を退治する

ビタミンCには免疫細胞の機能をサポートして、免疫力を高める作用があります。

血液中の白血球には、細菌やウイルスなどの病原体をやっつける働きがありますが、ビタミンCが白血球の中にたくさんあると、そのパワーが増すのです。

そうなると免疫力が高まるので、風邪やインフルエンザなどの感染症を予防する効果がアップするわけですね。

逆にビタミンCが不足すると抵抗力が弱まり、風邪などひきやすくなってしまいます。

特に喫煙者は、白血球の中のビタミンCが減少しやすい傾向にあるので、積極的にビタミンCを摂り込むのが望ましいといわれます。

5. 鉄の吸収力を高め貧血予防に効果

私たちが健康を維持するのに必要な栄養素のひとつに鉄分があります。

鉄分には、肉や魚に含まれる動物性のヘム鉄と、野菜や果物に含まれる植物性の非ヘム鉄の2種類があります。

鉄分の不足は貧血を招く原因になるので、女性には積極的に摂取してほしい栄養素ですが、体に吸収されやすいヘム鉄に比べると、非ヘム鉄は吸収されにくいという欠点があります。

ほうれん草

食生活が、植物性の野菜などが中心の人は、場合によっては鉄分の不足に繋がる可能性も考えられるわけですね。

そこで重要になるのがビタミンCです。

ビタミンCは、非ヘム鉄(植物性鉄)の吸収を促進します。

特に、鉄分を多く含むほうれん草やレンズ豆などの植物性食品と一緒にビタミンCを摂取することで、鉄の吸収率が向上します。

なぜそうなるのかは、少し難しい話になりますが、食品に含まれる鉄は一般的に「三価鉄」といわれ、そのままでは体内に吸収されにくいのですが、ビタミンCが一緒に存在すると還元作用を受けて「二価鉄」となり、吸収されやすい状態に変わるのです。

いずれにしても、ビタミンCには鉄分を吸収しやすい形に変える作用があるのですね。

天然ビタミンCと合成ビタミンCの比較

天然ビタミンCは野菜や果物など、私たちの日常の食事から得られる栄養素であるのに対し、合成ビタミンCは科学的な手法を用いて製造されたビタミンCで、主にアスコルビン酸という形で提供されます。

天然ビタミンCは食材から直接摂取したり、サプリの原料に使用される場合もありますが、合成ビタミンCは人工的に製造された食品から摂取する形になります。

天然ビタミンCと合成ビタミンCの、利点と欠点を表で比較してみます。

利 点 欠 点
天然ビタミンC
  • 食物の繊維や他の成分と一緒に摂取されるため、体内での吸収率が高くなる
  • 天然ビタミンCを含む食品は、他の栄養素や抗酸化物質も含まれており、これらが相乗効果を発揮して健康効果を高める
  • 血中のビタミンC濃度が安定しやすい
  • 他の成分も含まれているため、合成に比べてビタミンCの含有量は少ない
  • 合成ビタミンCと比べて価格的に高くなる
合成ビタミンC
  • ビタミンCの純度が高く、安定性があり、長期間保存が可能
  • 天然ビタミンCより価格的に安い
  • 天然ビタミンCに比べて吸収率が低い(天然ビタミンCは食品中の他の成分と相互作用しながら吸収される)
  • 人によりアレルギー反応が出る場合がある

ちなみに天然のビタミンCも合成のビタミンCも同じビタミンCなので、品質に大きな違いがあるわけではなく、効果に差が出るわけでもありません。

なので、手軽に安価でビタミンCを補給できるサプリメントの利用も有効だといえます。

メグ

ただ、あくまでもサプリは補助としてとらえ、普段から栄養バランスを考えて、食事からのビタミンC摂取を心がけるようにしたいですね。

天然ビタミンCの摂取のポイント

  • 多様な食品を取り入れる:一種類の食品に頼らず、さまざまな果物や野菜をバランスよく摂取することが大切です。
  • 新鮮な状態で摂取する:ビタミンCは熱に弱いため、生のまま、または短時間で調理することで、ビタミンCの損失を最小限に抑えることができます。
  • 適切な保存方法:果物や野菜を適切に保存し、鮮度を保つことも重要です。ビタミンCは光や空気に弱いため、冷暗所での保存が推奨されます。
  • 手軽な摂取方法:天然のビタミンCを手軽に摂取するには、ビタミンCを多く含むオレンジやイチゴなどの100%果汁還元ジュースを飲む方法があります。最近話題のサジージュースもオススメですね。

合成ビタミンCの摂取のポイント

ビタミンCサプリ

  • 成分表示の確認:サプリメントや強化食品を選ぶ際には、成分表示をよく確認しましょう。ビタミンCの含有量だけでなく、添加物や保存料が含まれていないかをチェックすることも重要です。
  • 信頼できる商品を選ぶ:品質管理が徹底している信頼できるメーカーの製品を選びましょう。製造過程での品質管理がしっかりしているかどうかも重要なポイントです。
  • 吸収率を考慮:天然ビタミンCに比べて吸収率がやや低いとされています。吸収率を高めるために、ビタミンCと一緒にフラボノイドや他の抗酸化物質が含まれている製品を選ぶと良いでしょう。
  • 過剰摂取を避ける:ビタミンCの推奨摂取量を守ることが大切です。通常、成人の推奨摂取量は1日100mgですが、サプリメントを使用する場合は、つい飲み過ぎてしまうことがあるので注意が必要です。過剰摂取は下痢や腹痛を引き起こすことがあります。
  • 保存方法の確認:合成ビタミンCは安定性が高いものの、適切な保存方法を守ることで品質を保つことができます。直射日光や高温多湿を避け、冷暗所で保存することをオススメします。
  • アレルギー反応の注意:人によっては合成成分に対するアレルギー反応がある場合があります。新しいサプリメントを試す際には、少量から始めて様子を見るのも大切なことです。
メグ

ビタミンCのサプリメントを購入するときは、薬局やドラッグストアの店員さんの説明をよく聞き、自分に合っているものを選ぶようにしましょう。

まとめ

ビタミンCの摂取方法は、個々のニーズや生活スタイルによって異なると思います。

バランスのよい食生活であれば、果物や野菜から天然ビタミンCを摂り入れるのが理想的です。

一方、忙しくて十分な果物や野菜を摂取できない場合や、特定の健康状態に応じて追加のビタミンCが必要な場合は、サプリメントなどで合成ビタミンCを利用することも効果的ですね。

どちらを選ぶにしても過剰摂取を避け、推奨される摂取量を守ることが大切です。

また、合成ビタミンCを摂取する場合には、信頼できるメーカー選びや成分表示をよく確認することも重要になります。

天然ビタミンCと合成ビタミンCにはそれぞれ利点と欠点があり、どちらを選ぶかは人それぞれで違ってくるでしょう。

自分に合った方法で適切にビタミンCを摂取し、美容と健康をサポートしてくださいね。