どくだみは道端に生えていたり、知らないうちに庭の隅にはびこって、一般的には目障りな雑草と思われています。
可愛い白い花を咲かせる反面、独特なニオイがするので、嫌がられることも多いみたいですね。
でも、その独特なニオイの中にヒトを健康に導く優れた成分が秘められているんです。
今回は野草の中でも、とりわけ多くの効能があるとされるどくだみに着目し、期待される効果や、食用としての料理法についてご紹介します。
こんにちは! メグです。
オーガニックな生活に取り組んで5年目の主婦です。
夫と5歳、2歳の子供+義父の5人が、小さな家で暮らしています。
某食品メーカーで食品分析士として働いた経験を活かし、家族の健康のため自然素材を取り入れる生活を心がけています。
ブログ名のオーガニッチは、自然素材から作られるニッチなアイテムを紹介することから名づけました。
今は専業主婦ですが、ずっと家にいたのでは窒息しそうになるので、ひそかに仕事復帰のチャンスをうかがっています。
●資格保有:食品分析士、管理栄養士
- どくだみが体に及ぼす効果や効能
- どくだみに含まれる様々な成分
- どくだみを使った料理の作り方
どくだみを使った料理6選
調べるうちに増々どくだみが好きになった私は、どくだみを食用として料理することを試してみたくなりました。
どくだみは、日本や中国などの東アジアに自生する多年生植物です。
そうなんです。普段目に止まりませんが、少し注意して探せば身近で見つけることができるのです。
私の場合、道端に生えているどくだみはちょっと嫌だったので、実家の庭から摘んできたものを料理で使うことにしました。
お見苦しい画像ですが、ご覧のように梅雨前あたりになると白い花を咲かせます。
わざわざ植えたわけではなく勝手にはびこるので、花が散った後は刈り取るのですが、毎年いつの間にやら姿を現すのですね。
生命力の強さには舌をまく思いです。
どくだみが体に良いことを知ったので、いつもなら適当に処分するのですが、今回は料理に使ってみることにしました。
ちなみに梅雨前の6月ごろに花を咲かせたどくだみは、最も栄養価の高い時期です。
日本において、どくだみは食用として割と古くから親しまれてきましたが、参考書(村上先生の本)を読みながらレシピを考え、わが家で試した料理をご紹介します。
村上先生は薬草の権威で、下記のページで簡単なプロフィールをご紹介しています。↓
風邪でもないし熱もない、なのに夜になると咳に悩まされるという方は多いですね。 ひどい人になると日中でも咳が続き、仕事もおぼつかないということがあるようです。 そういう方は、どくだみ青汁酒の「十黒梅」を試してみるといいと思 …
料理といっても材料はどくだみだけで、どれも簡単にできるので大したことはありませんけど。
どの料理にも共通して言えるのは、どくだみのニオイを薄めるため最初によく洗うのがポイントです。
ニオイに敏感な方は、一度茹でてから半日程度水にさらしておくと、ニオイはさらに薄まりますよ。
また、どくだみの葉は若くて柔らかいものを選ぶようにしてください。
①天ぷら
[材料]
- どくだみ(生葉):適量
- 天ぷら粉:適量
- 水:適量
- 油:適量
[作り方]
- どくだみの葉をよく洗う
- 天ぷら粉と水を混ぜてコロモを作る
- どくだみの葉にコロモをつけ油で揚げる
天ぷら粉をつける量は、薄すぎても濃すぎてもいけません。私は薄づけで揚げるのが好きですが、揚げすぎると硬くなってしまいます。ポイントは、独特の臭みを消すために高温でカラッと揚げて、あつあつのうちに食べきること。冷めちゃうとニオイが戻ることがありますよ。塩や天つゆ、ポン酢、ごま油など、お好みの味付けでどうぞ。
②油炒め
[材料]
- どくだみ(生葉):適量
- ごま油:大さじ1
- にんにく(みじん切り):小さじ1
- ショウガ(みじん切り):小さじ1
- 酒 : 大さじ1
- みりん : 大さじ1
- 醤油 : 大さじ1
- 鶏がらスープの素 : 小さじ1
[作り方]
- どくだみの葉をよく洗う
- ごま油を熱した中に、にんにくとショウガを入れて炒める
- どくだみの葉を加えて炒める
- 酒、みりん、醤油、鶏がらスープの素を加えて煮詰める
- お好みで塩コショウで味を調える
どくだみの臭みを消すために、ごま油やにんにく、ショウガは少々多めに入れると良いかもしれません。どくだみの油炒めは、ご飯のおかずやお酒のおつまみとしてもイケますよ。うちは旦那の好みでにんにく多めで作ります。
③和え物
[材料]
- どくだみ(生葉):適量
- みりん : 大さじ1
- 醤油 : 大さじ1
- ごま油:大さじ1
- 酢 : 大さじ1
- 砂糖 : 小さじ1
- ゴマ : 適量
[作り方]
- どくだみの葉をよく洗う
- 水気を切って、食べやすい大きさに切る
- ボウルにどくだみ、醤油、みりん、酢、砂糖、ごま油を入れてよく混ぜ合わせる
- 好みによってゴマを散らす
どくだみの和え物は、ご飯のおかずなど、副菜としても重宝します。
④酢の物
[材料]
- どくだみ(生葉):適量
- 酢 : 大さじ1
- 砂糖 : 小さじ1
- 塩 : 小さじ1/2
- 水 : 大さじ1
- かつお節 : 適量
- ゴマ : 適量
[作り方]
- どくだみの葉をよく洗う
- 水気を切って、食べやすい大きさに切る
- ボウルにどくだみ、酢、砂糖、塩、水を入れてよく混ぜ合わせる
- 冷蔵庫で冷やしたあと、かつお節とゴマを散らす
⑤酢味噌和え
[材料]
- どくだみ(生葉):適量
- 味噌 : 大さじ1
- 酢 : 大さじ1
- 砂糖 : 小さじ1
- ごま油 : 小さじ1
- ゴマ : 適量
[作り方]
- どくだみの葉をよく洗う
- 水気を切って、食べやすい大きさに切る
- ボウルにどくだみ、味噌、酢、砂糖、ごま油を入れてよく混ぜ合わせる
- 好みによってゴマを散らす
⑥きんぴら風
[材料]
- どくだみ(根):適量
- ごま油:大さじ1
- 酢 : 小さじ1
- 砂糖 : 小さじ1
- 醤油 : 小さじ1
- みりん : 小さじ1
- ゴマ : 適量
[作り方]
- どくだみの根をよく洗う
- 水気を切って、食べやすい大きさに切る
- フライパンにごま油を熱し、どくだみを炒める
- 砂糖、酢、醤油、みりんを入れて炒める
- 水分が飛んだタイミングで、塩コショウで味を調える
- 好みによって、ゴマを散らす
ポイントとしては、調味料をよく混ぜ合わせることで、よりおいしく仕上がります。うちではここでもにんにく増し増しです。
以上のレシピの中で、うちでは天ぷらと油炒めが旦那には好評です。
子供たちには、どの料理も全然ウケませんでした。( ノД`)シクシク…
番外編(どくだみ酒)
[材料]
- どくだみ(生葉):適量
- ハチミツ:適量
[作り方]
- 生葉をジューサーにかけ、青汁ジュースを作る
- ガラス容器などに入れ、1/5~1/6の量のハチミツを混ぜる
- 布などで蓋をして、3ヶ月間ほど冷暗所で保存する
2ケ月経過した頃に様子を見て、お酒ができているようなら飲むことができます。
飲む量は一日一回、30ml程度が目安です。
上部に生じるカビは発酵を進める役割がありますが、飲むときには除きましょう。
下部の沈殿物(クロロフィルなど)は、お酒をすくうときできるだけ舞い上がらないようにします。
半年くらいで飲み切るのが望ましいですが、長期間放置して発酵が進み過ぎると酸っぱくなります。
ただし、薬効は変わらないので、ハチミツなどを足して飲めば大丈夫です。
こうして作られるどくだみ酒は、葉のもつすべての薬効を得ることのできる強壮剤となり、とくに老人の体力低下、意欲減退の回復に効果を期待できます。
発酵がうまく進まずお酒造りに失敗するようなら、イースト菌などを加えると良いでしょう。
どくだみは様々な薬効があるとされ、古くから民間薬として利用されてきました。 10以上の疾病に対して有効な働きがあることから、どくだみは漢方薬の世界では、十薬という呼び名で知られています。 この記事では、健康酒としての「ど …
どくだみの別名は「十薬」
どくだみは、日本、中国、台湾などの東アジアに広く分布する多年草です。
どくだみは別名「毒矯草(どくだみそう)」とも呼ばれ、その字面から毒草として恐れられていた時期もあったようですが、現在ではその薬効が知られるようになり、健康食品や化粧品などに使用されています。
どくだみという名前の由来は他にもあって、「毒を矯(た)める、止める」というところからきているという説もあり、生薬としての呼び名は十薬です。
これは、江戸時代に貝原益軒が「どくだみには十種類の薬効あり」といったことによるとされています。
どくだみは、古くから健康に関する様々なトラブルの改善で、塗布したり食用として用いられてきました。
どくだみには様々な効果・効能あり
どくだみには解毒作用、殺菌作用、美肌効果、便秘解消など、様々な効果・効能があるとされています。
昔から民間薬として使われてきた歴史がありますが、現代では、その効用が科学的に証明され、多くの健康食品や化粧品などに使われています。
私の家族には、咳を抑える目的でどくだみの青汁酒を飲んでいる義父がいますが、日に日に咳きこみが治まっていくのを見ているうちに、どくだみという植物にとても興味が湧き、詳しく知りたくなりました。
そこで、いろいろな書物を調べているうち、ひとりの人物に行きあたったのです。
それは、村上光太郎さんという方で、熊本の崇城大学の名誉教授を務められた方ですが、薬草に関しては大変権威のある方で、著書などもたくさん出版されています。
先ほどのどくだみ青汁酒も、実は村上先生が開発に携わっていたのですが、それを知ったのはずっと後になってからでした。
どくだみの様々な有効成分については、下記のページで詳しく解説しています。↓
どくだみ青汁酒の十黒梅(じゅっこくばい)は、止まらない咳をしずめる効果があると多くの方から支持されている健康飲料です。 十黒梅に咳の症状を緩和させる効果があるのは、主原料として使われているどくだみの様々な成分に秘密があり …
どくだみに含まれる優れた成分
どくだみには様々な成分が含まれていて、それぞれ体にもたらす作用が違ってきます。
主な成分には、次のものが挙げられます。
- デカノイルアセトアルデヒド
- ラウリルアルデヒド
- クエルシトリン
- イソクエルシトリン
村上先生の本には、どくだみの葉を煮詰めて作る軟膏を塗布することで、ニキビやヒョウソ(指の化膿性炎症)などの皮膚病や化膿症のケアに効果があると書かれています。
また、生葉を塩で揉んで鼻に詰めると蓄膿症に、煎じて飲めば膀胱炎や尿道炎、便秘の解消、さらには痔にも効くとあるんですね。
そんな諸症状の改善に役立つどくだみの成分とは、いったいどんなものなのでしょうか。
次のセクションでは、成分ごとにその特徴と期待される効果について説明します。
抗菌作用デカノイルアセトアルデヒド
デカノイルアセトアルデヒドは臭気成分で、どくだみの独特なニオイはこの成分によるものですが、次のような効果があるとされています。
- 抗菌作用
- 抗炎症作用
- 抗酸化作用
これらの作用により、デカノイルアセトアルデヒドは様々な病気の予防や治療に効果的であると期待されています。
例えば、抗菌作用により細菌やウイルスの感染を防ぐことができるし、抗炎症作用においては、炎症を抑え、痛みを緩和することができます。
また、抗酸化作用により、細胞の老化や変異を予防することができます。
ただし、デカノイルアセトアルデヒドは医薬品ではないので、病気の治療目的で使用することはできません。
あくまでも、病気の予防や症状の緩和に効果を期待するものです。
デカノイルアセトアルデヒドには、まだ研究段階のものも多いようですが、今後の研究により、さらに多くの健康効果が明らかになると期待されています。
抗炎症作用のあるラウリルアルデヒド
ラウリルアルデヒドは脂肪酸の一種で、洗浄剤や化粧品の原料として使用されています。
また、デカノイルアセトアルデヒドと同様に抗菌作用や抗炎症作用があるため、医薬品代わりや食品添加物としても使用されます。
ラウリルアルデヒドが有効に作用するものとして、次のような症状が挙げられます。
[抗菌作用]
- 皮膚炎
- 水虫
- ニキビ
- 食中毒
- 感染症
[抗炎症作用]
- アトピー性皮膚炎
- 湿疹
- アレルギー
- 関節炎
- リウマチ
また、洗浄力や保湿力もあるので「洗顔料」や「ボディソープ」、「洗濯用洗剤」、「化粧水」、「乳液」など幅広い用途で使用されています。
クエルシトリンとイソクエルシトリン
クエルシトリンとイソクエルシトリンの主な作用としては、
- 血管拡張作用
- 血栓予防作用
- 肝機能改善作用
などが挙げられます。
これらの作用により、高血圧や動脈硬化、心臓病や脳卒中などの予防に効果を期待できますが、医薬品ではないので病気の治療目的で使用することはできません。
あくまでも、病気の予防や症状の緩和に効果を期待するものです。
また、クエルシトリンとイソクエルシトリンには利尿作用や緩下作用(便を柔らかくする)を促進する作用があるとされ、便秘解消にも期待できます。
デトックス作用のあるクロロフィル
クロロフィルは、植物の葉緑体に含まれている緑色の色素です。
光エネルギーを吸収して光合成を行い、植物が成長するためのエネルギーを作り出す役割を担っていますが、ヒトの体にも多くの健康効果をもたらすことが知られています。
ざっと、挙げると、
- デトックス作用
- 腸内環境の改善
- 免疫力アップ
- 口臭予防
- 歯の健康維持
と、いった感じです。
クロロフィルは、緑黄色野菜や海藻類にも含まれていますし、サプリメントで摂取することもできます。
この他にも、どくだみは「ビタミンA」とか「ビタミンC」、「フラボノイド」、「ミネラル」なども豊富に含んでいます。
いかがです? 健康に良い効果をもたらす成分をたくさん秘めているどくだみ。
ニオイで敬遠されがちなどくだみですが、少し見かたが変わりませんか?
どくだみの副作用が気になる方はコチラ↓
どくだみ青汁酒十黒梅(じゅっこくばい)は、夜中の「咳」や「冷え性」の悩み、「便秘」の解消に役立ったという感謝の口コミがたくさん寄せられている健康飲料です。 どくだみは生薬の世界では「十薬」という名で呼ばれ、様々な病症に利 …
まとめ
どくだみは、日本では古くから親しまれてきた薬草です。
独特のニオイがしますが、そのニオイには殺菌作用があり、昔は火傷や化膿、傷の治療に用いられていました。
また、体に良い効果をもたらす成分をたくさん含んでいることから、食用としても重宝されてきました。
いくつか調理法をご紹介しましたが、料理自体はとっても簡単なものばかりです。
ぜひ、どくだみを上手に食事に取り入れて、健康的な生活を送ってください。
美容や健康に関心の高い方は、こちらの記事もオススメです↓
サジージュースはビタミンや鉄分など、様々な栄養素を含む健康ドリンクとして、40代の女性を中心に美容や健康などを気にかけている人々の間で人気の果実ジュースです。 サジージュースは、サジーという植物の実から作られるのですが、 …