初夏の頃になると、お庭のあちらこちらにドクダミが茂り始めて、毎年頭を悩まされるなんてことありませんか?
可憐な白い花を咲かせてキレイなのはいいのですが、なんせ繁殖力が旺盛なので、気を許していると庭を埋め尽くすほどにはびこってしまうこともあります。
ですがこのドクダミ、ただの雑草だと思っていたら大まちがい、漢方の世界では薬草として古くから知られています。
今回はそんなドクダミを使って、家庭で手軽に作れる「ドクダミ化粧水」や、「虫除けスプレー」の作り方をご紹介します。
ドクダミから作った化粧水やスプレーが、アレルギーや副作用など起こさないか気になる人は、下記のページを参考にしてください。
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こんにちは! メグです。
オーガニックな生活に取り組んで5年目の主婦です。
夫と5歳、2歳の子供+義父の5人が、小さな家で暮らしています。
某食品メーカーで食品分析士として働いた経験を活かし、家族の健康のため自然素材を取り入れる生活を心がけています。
ブログ名のオーガニッチは、自然素材から作られるニッチなアイテムを紹介することから名づけました。
今は専業主婦ですが、ずっと家にいたのでは窒息しそうになるので、ひそかに仕事復帰のチャンスをうかがっています。
●資格保有:食品分析士、管理栄養士
- 庭で刈ったドクダミの処理を考えている
- 肌に優しい化粧水を使いたい人
- 肌を刺激しない虫除け剤が欲しい人
ドクダミ化粧水の材料と作り方
最近では、肌トラブルの改善や美白効果を期待して、ドクダミ化粧水を自分で作る人が増えてきました。
健康目的でドクダミ酒としても飲めるし、コスパも抑えられるという点で人気みたいですが、それだけではなく、簡単に手作りできるのが楽しいというのも理由のひとつです。
ただ、いくら簡単にできるといっても、お肌につけるものですから安全性には注意したいところです。
ドクダミ化粧水の作り方には乾燥葉を使ったり、いろいろな方法がありますが、ここではいろいろ試して一番気に入っている、生葉を使ったより効果的で安全なものに仕上げる方法をご紹介しています。
これから、ドクダミ化粧水を作ってみようかとお考えの方は参考にしてみてくださいね。
ドクダミ化粧水の作り方[準備編]
ドクダミの化粧水を作るといっても、庭や空き地に生えているドクダミを適当に摘んできて使えばいいというものではありません。
そこにはやはり、効果を期待でき安心・安全なものを目指す精神が必要です。
ちょっと大げさな言い方でしたが、良いものを作るためには、手間を惜しまず入念な下準備が大切だと言いたいのですね。
ここからは準備編として、「ドクダミの選び方」と「下処理の方法」について説明していきます。
お洋服でも陶芸作品でも、良いものは良い素材から生まれますよね。ドクダミ化粧水も新鮮なドクダミを使うに越しことはありません。
ドクダミの選び方
ドクダミ化粧水には、肌荒れやニキビなどの肌トラブルを予防・改善する効果を期待できます。
その理由は、ドクダミには抗炎症作用や美白作用、保湿作用などを促す成分が豊富に含まれているからなんですね。
効果を十分に発揮するドクダミ化粧水を作るためには、できるだけ新鮮で良質な素材を使うほうが良いので、ドクダミを採取するときには、次のような点に注意して選ぶことをおすすめします。
梅雨時期(6月から7月)のドクダミを使う
この時期のドクダミが、抗炎症作用や殺菌作用、抗酸化作用などの成分を最も多く含んでいるので、肌荒れやニキビなど肌トラブルを予防・改善する効果を大きく期待できます。
葉や茎がしなやかで、色が鮮やかなもの
新鮮で良質なドクダミほど栄養分を豊富に含み、雑菌や汚れが少ないためお肌への負担が少なく、化粧水の材料としても安心して使用することができます。
葉や茎にキズがなく、しなやかで色鮮やかなドクダミを選びましょう。
それから、ドクダミを採取する際、道端に生えているものは摘まないほうがいいですね。
とくに、犬の散歩道には注意です。
ドクダミの下処理の方法
ドクダミ化粧水を作る際には、ドクダミの下処理をしっかりと行うことが大切です。
下処理をすることで、ドクダミエキスの抽出効率を高め、化粧水の品質を向上させることができるからなんですね。
また、ドクダミ特有のニオイを軽減させることもできます。
下処理の手順は下記の通り。
- 葉や茎を水で洗い、汚れを落とす
- 葉や茎を水に浸してアク抜きする
- ドクダミの葉や茎を刻む
ドクダミを摘んできたら、まず水洗い
葉や茎を水で洗い流しますが、落ちにくい泥や汚れはブラシなどでキレイにこすり落としましょう。
キレイになったら、アク抜きを
水に浸してのアク抜きは、ドクダミ特有のニオイを薄めるのに効果的です。
水1リットルに対し大さじ一杯程度の塩を溶かした水を使ってもいいでしょう。
アクが抜けるまで数時間から、場合によっては1日程度浸け置きしておきます。
最後は葉や茎を包丁などで刻む
ある程度アクが抜けたら、包丁などで葉や茎を大ざっぱに刻みましょう。
刻むのは、ドクダミエキスが溶け出しやすくするためです。
以上のように、ドクダミの下処理は簡単な3ステップで行うことができます。
この頃では、子供さんのあせもなど皮膚の炎症をしずめるのに、ドクダミ化粧水を手作りする人も増えています。
化粧水の品質と安全性を高め、より効果的なケアのためにも下処理はしっかり行いたいですね。
お料理の基本は段取りです。それと同じで、お化粧水作りもドクダミの下処理が重要になります。面倒でも丁寧にやってみてくださいね。
ドクダミ化粧水の作り方[仕込み編]
ここまでで、ドクダミ化粧水づくりのほぼ90%は完了しています。
あとは、材料を揃えて仕込むだけです。揃えるものは次のとおり。
- 下処理したドクダミの葉や茎
- 焼酎またはホワイトリカー(25~35度)
- 広口のガラス瓶(2リットル以上)
広口瓶にドクダミを詰めて、焼酎を葉や茎がしっかり浸かるように注ぎます。
ドクダミの花はどうするの? と思われた方がいらっしゃるかもしれませんが、花も一緒に浸け込んでかまいません。
花は白くてきれいなので、ガラス瓶を通して目を楽しませてくれます。
うちでは私と子供が使うので、大体いつも5セット程度は仕込んでいます。
焼酎やホワイトリカーは、ドクダミの成分を抽出しやすくなるので使うのですが、アルコール度数が高いほど、ドクダミ成分は溶け出しやすくなります。
またそのためのアルコールは、混ざり物のない無色透明なものであれば何でもいいのですが、焼酎やホワイトリカーなら手軽に手に入るので利用しています。
ドクダミ化粧水の作り方[完成編]
出来上がった化粧水は、100円ショップなどで売っているスプレーボトルに小分けしておくと、使うときに便利です。
ボトルの容量は、300cc~500cc程度のものを選ぶとよいでしょう。
スプレー容器にこだわる必要はなく、実際には個人個人で使い勝手の良い容器に小分けできれば、それでいいと思います。
焼酎などのアルコールを使って作るドクダミ化粧水ですが、ほとんど同じ作り方でお酒もできます。
ドクダミ健康酒に興味のある方は、下記のページで詳しく解説しています。↓
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ドクダミ化粧水の使い方
使い始めには精製水(蒸留水とかRO水)などで薄めてから、様子を見ながら使うようにしてください。
人によってはお肌に合わず、ヒリヒリして赤くなることもあるみたいです。
とくに敏感肌の人は、必ずパッチテストを行うようにしましょう。
パッチテストは、耳の後ろや腕の内側など、肌が薄くデリケートな部分に塗って24時間放置します。
それで赤みや腫れ、かゆみなどの異常が出ないことを確認してから使用するようにしてくださいね。
出来上がった化粧水は、いきなり塗布せず、必ず試してから使いましょう。
美白・美肌効果のための使い方
朝晩の洗顔後に使うのが有効です。
柔らかいコットンにたっぷり化粧水を含ませてパッティングしたり、お肌表面を拭き取るように使います。
化粧水のあとに乳液やクリームで保湿すると、より効果的です。
肌荒れやニキビ対策にも、同様の方法で行うといいですよ。
虫刺され・虫よけのための使い方
基本的にドクダミ化粧水は低刺激なので、子供さんの虫刺されやあせもなどにも使うことができます。
虫除けの目的で使うときには、スプレーボトルから直接肌に吹き付けるのが簡単です。
このように、ドクダミ化粧水は美肌効果を期待できるだけでなく、抗菌作用であせも、虫刺され、水虫の改善のために使っても効果を期待できます。
ただ使い始めには、いきなり顔から使ったりはせず、まずは手足や首筋などのお手入れに使い、精製水の分量を調節したりして、様子を見ながら使用しましょう。
また、保湿力を増すためにオリーブオイルを混ぜたり、香りを良くしたいならハーブを、爽快感を出したければレモン果汁を、お好みで加えるのもいいかもしれませんね。
私はミカンやベリー類の果汁を混ぜてみたことがありますが、いい香りがするし使うのが楽しくなりますよ。
ドクダミ化粧水の効能
古来よりドクダミは、「十薬」と呼ばれるように10種類以上の効能がある漢方薬として使われてきました。
そのドクダミから作られる化粧水の効能としては、ざっと次のようなものがあります。
- 肌荒れや湿疹、ニキビや吹き出物の予防
- お肌の黒ずみやくすみを解消する効果
- シミやシワの予防改善
- アトピー性皮膚炎やあせも・水虫の緩和
- 虫除けや虫刺されの治療や消毒
- 産毛やヒゲを剃ったあとのお肌の修復
このように、ドクダミに含まれる成分の作用で、お肌のトラブル対策やお肌をいたわるローションとして重宝するドクダミ化粧水は、古くから使われてきました。
ドクダミは、道端や庭の隅で強烈なニオイを放つ厄介な雑草のように思われがちですが、薬草と言っても過言ではありません。
天然素材のドクダミ化粧水はお肌にやさしく使えて、自作すれば高価な化粧水を買うより経済的なメリットもありますよ。
ドクダミ化粧水のデメリット
ドクダミ化粧水の良いところばかりを紹介してきましたが、ドクダミ化粧水には注意すべきデメリット面もあります。
ドクダミ化粧水を使用した後に、肌が乾燥してカサカサになった。
使用した後に、肌が赤くなったり、かゆみやかぶれが出た。
ドクダミ化粧水を使用した後に、肌にヒリヒリとした刺激感があった。
ちょっと、ニオイが苦手だなあ。
これらの口コミの原因としては、次のようなことが考えられます。
- ドクダミには、収れん作用や殺菌作用があるため、肌を引き締めたり、ニキビや吹き出物を防いだりする効果を期待できる反面、収れん作用によって肌が乾燥しやすくなる
- ドクダミは、殺菌作用や消炎作用があるため、肌荒れの改善に効果を期待できる反面、その殺菌作用や消炎作用が肌の乾燥や敏感化を招く可能性がある
- ドクダミには、タンニンやヒドロキシル基などの成分が含まれていて、これら成分には肌の角質層を固くする作用があるため、肌荒れや刺激感を引き起こす可能性がある
簡単にまとめると、どくだみ化粧水は、
- 皮膚の乾燥
- 肌荒れ
- 刺激感
などを誘発することもあり、良い面があるかわりに悪い面もあるといった「諸刃の剣」的なところもあるということです。
これらの対抗手段としては、
- 化粧水のあとに保湿する
- 化粧水に保湿力のあるものを混ぜておく
- 化粧水の濃度を調節して作る
などがありますが、本来は低刺激なのがドクダミ化粧水です。
変に恐れることなく、乾燥肌や敏感肌の人でもデメリットを正しく理解し、ご自分に合う化粧水を完成させましょう。
メリットのほうがはるかに多いドクダミ化粧水をどんどん作って、どんどん使ってほしいと思います。
40代女性にお勧めのドクダミ化粧水
アラフォー女子として、ドクダミ化粧水はとくに40代の女性に強くおすすめします。
女性も40代にさしかかってくると、加齢によってお肌のハリや弾力が失われ、乾燥もしやすくなりますよね。
また、40代はお肌のターンオーバーが遅くなるため、肌荒れやニキビなどができやすくなります。
さらに、40代女性は肌のバリア機能が低下するため、敏感肌や乾燥肌にもなりやすくなります。
これらを考えたとき、40代の女性に必要な理想の化粧水は下記になります。
40代の女性が使うべき化粧水の条件 |
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以上の条件に、ドクダミ化粧水はぴったりハマります。
肌の引き締めやニキビ・吹き出物の予防などの効果を期待できる一方で、乾燥や肌荒れなどのデメリットが少なく、敏感肌や乾燥肌でも使いやすいので、まさに40代女性におすすめなんです。
ただし、デメリットが少ないというだけで、まったくないわけではありません。
そのあたりは、前述した注意点を参照してください。
私がドクダミ化粧水をおすすめする理由は、あくまでも低刺激でお肌にやさしく、使っていて気持ちいいからなんですね。
虫除けスプレーとしても使える
ドクダミで作った化粧水を肌の露出した部分に吹きかけると、夏場には蚊などを寄せ付けない虫除け効果があり、虫に刺されたときには痒みを抑える効果も期待できます。
これは、ドクダミの成分に抗菌や抗炎症作用があるためですが、詳しいことは下記のページで解説しています。⇓
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ドクダミで作った化粧水を虫除けに使うメリットは、市販の虫除けスプレーだと肌に刺激が強すぎることがありますが、天然素材のドクダミであればお肌に優しいので、子供やアトピー性の人でも安心して使える点です。
逆に言うと、市販の虫除けスプレーほど強力ではないので、そのぶんこまめに吹きつける必要があるかもしれません。
それでも庭先やキャンプなど、屋外でバーベキューなんかするときには重宝しますよ。
まとめ
ドクダミ化粧水の優れているところがご理解いただけたでしょうか。
ドクダミはただ臭うだけの雑草ではなく、ヒトの健康にとても役立つ薬草なんです。
ドクダミは古くから漢方薬として使われてきましたが、臭いニオイを発するだけの植物と捉えている人も多いと思います。
実はあの独特なニオイにこそ、優れたドクダミの成分が凝縮している証なんですよ。
ニオイと成分については、下記のページで詳しく記事にしています。⇓
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