レントゲン画像を見る医師


本記事にはアフィリエイトプログラムを利用しての商品紹介が含まれています。

長引く咳の原因として考えられるものには、大きく分けて気管支炎(きかんしえん)と気管支喘息(きかんしぜんそく)の2つがあります。

この2つ、名前も症状も似ているので混同されやすいのですが、発症する理由や対処法には違いがあるので、よく見極めることが大切です。

長引く咳を放置しておくと症状が悪化するだけでなく、思わぬ重病に発展するケースもあるので恐いですよね。

このページでは、咳が長引く症状は同じでも根本的には違いのある「気管支炎」と「気管支喘息」を中心に、原因や症状、治療法、予防策について解説します。

この記事でわかること
  • 気管支炎と喘息の違い
  • 気管支炎の原因や対策
  • 気管支喘息の原因や対策

↓↓咳止め対策の青汁酒↓↓

About この記事を書いた人

ブログ運営者こんにちは! メグです。
オーガニックな生活に取り組んで5年目の主婦です。
夫と5歳、2歳の子供+義父の5人が、小さな家で暮らしています。
某食品メーカーで食品分析士として働いた経験を活かし、家族の健康のため自然素材を取り入れる生活を心がけています。
ブログ名のオーガニッチは、自然素材から作られるニッチなアイテムを紹介することから名づけました。
今は専業主婦ですが、ずっと家にいたのでは窒息しそうになるので、ひそかに仕事復帰のチャンスをうかがっています。
●資格保有:食品分析士、管理栄養士

気管支炎と気管支喘息の違い

気管支炎と気管支喘息は、どちらも呼吸器に影響を与える病気ですが、いくつかの重要な違いがあります。

具体的な説明に入る前に、要点をまとめてみます。

発症する原因が違う

気管支炎は、主にウイルスや細菌感染、または喫煙や大気汚染などが原因で気管支の内壁が炎症を起こすことで発症します。

特に急性気管支炎は、風邪やインフルエンザなどの呼吸器感染症によって引き起こされることが多いです。

これに対し気管支喘息は、主にアレルゲン(ダニ、ハウスダスト、花粉など)や気候の変化、運動、ストレスなどで気道が狭くなり、気管支が過敏に反応して収縮することで発症します。

症状の程度が違う

気管支炎の主な症状は、咳や痰、軽い息切れです。

急性の気管支炎では、発熱や全身のだるさなど、風邪によく似た症状が現れることもあります。

慢性気管支炎の場合は、長期間にわたって咳や痰が続きます。

一方、気管支喘息では、ヒューヒューという喘鳴音(ぜんめいおん)や息切れ、胸の圧迫感が特徴です。

気管支喘息で発作が起こると呼吸が非常に困難になり、生命にかかわる場合もあるので適切な対応が必要です。

メグ

気管支炎では急性の場合だと数週間で回復することが多いですが、気管支喘息は慢性的な疾患になるので、長期にわたる療養が必要になります。

気管支炎の症状と原因

咳喘息

気管支炎は、気管支に炎症が起きることで発症する病気ですが、咳や鼻水、発熱といった風邪の症状から始まって、痰が絡んだり、激しく咳きこんだりします。

咳や痰が出るのは、外から侵入したホコリや花粉などの異物が気管支の炎症部分を刺激し、それを排除しようとして起こる生体防御反応です。

気管支炎を発症する原因のほとんどはウイルス感染によるもので、たいていは2週間くらい経過すると症状は治まりますが、それ以上咳が長引くような場合には細菌による感染の可能性も考えられます。

気管支炎については、急性と慢性とに分けられます。

急性気管支炎は、主に風邪やインフルエンザなどのウイルス感染によって引き起こされ、通常は数週間以内には回復します。

当初は風邪のような症状が先行し、その後に咳や痰が出るようになります。

治療法としては、十分な休養、水分の摂取、咳を和らげる薬を服用することなどが主な対処法になります。
↓↓咳止め対策の青汁酒↓↓

一方、慢性気管支炎は長期間にわたり気管支に炎症が続く状態で、主に喫煙や大気汚染、職場での有害物質の吸入が原因であることがほとんどのようです。

長期にわたり持続する咳や息切れが見られ、時には発熱や呼吸困難、胸の圧迫感などが生じることもあります。

慢性気管支炎では、喫煙をやめることが最も重要で、気管支拡張薬や吸入薬などで症状を管理するのが一般的です。

慢性気管支炎は慢性閉塞性肺疾患(COPD)の一種として分類されることもあります。

メグ

COPDについては、「乾いた咳と湿った咳はどう違う?正しい判断と対処の仕方」で詳しく解説しています。

さらに、気管支炎はマイコプラズマのような病原体によって引き起こされることもあり、悪化すると「肺炎」に進展するケースもあるので、症状によっては専門医によく検査してもらう必要があります。

気管支炎は、決して軽く考えてはいけない疾患だといえます。

気管支炎の予防と対策

たばこの煙

気管支炎を予防するには、普段から手洗いやうがいをこまめに行うとか、タバコの副流煙や車の排気ガスなど、気管支を刺激する汚れた空気を取り込まないことが大事です。

風邪の季節にはマスクを着用したり、免疫力を低下させないようバランスの良い食事を摂ることにも心がけましょう。

対策としては、たっぷり栄養を摂って、ぐっすり寝ること。とにかく安静に保つことが大事です。

以上は、急性の気管支炎の場合ですが、細菌により感染すると慢性気管支炎を発症する場合があります。

また、慢性気管支炎の場合には、すでに喫煙による慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺がんなどに罹患している可能性もあります。

メグ

普段からタバコをよく吸う人の場合は、軽い咳でも慢性気管支炎が疑われるので、できるだけ早く医療機関で診察を受けましょう。

気管支喘息の症状と原因

肺の解説図

気管支喘息の症状は、発作的な激しい咳呼吸困難、「ヒューヒュー」とか「ゼーゼー」といった喘鳴(ぜんめい)音、動悸や息切れ、背中が痛むなどの特徴がみられることです。

これらの発作を起こす原因は、やはり気道に炎症が起きているせいですが、気管支炎と違うのは、発作がおさまっているときでも慢性的に炎症が起きている点です。

それにより少しでも気道が刺激を受けると、「気管支の内壁が腫れる」、「痰が分泌される」、「周辺筋肉が縮む」などの現象が起こり、空気の通り道が狭くなる「気道閉塞」を起こします。

その結果、呼吸するのが苦しくなったり、激しく咳きこんだりするわけです。

呼吸器具を装着した男性

さらに、気管支喘息が重症化すると血液中の酸素が欠乏し、唇が紫色になるチアノーゼ状態で意識不明に陥ることもあるので注意が必要です。

これらの症状は、日常生活に大きな支障をきたしますが、発作が起こると急激に悪化することがあり、夜間や早朝に起こりやすい傾向がみられます。

気道の炎症に刺激を与えるものとしては、ウイルスや細菌などの病原体、花粉やダニなどのアレルゲン(アレルギー物質)、タバコの煙や汚れた空気などがあります。

ほかにも、気温の急変や激しい運動なども発作の引き金になることがあります。

気管支喘息はアレルギー性の病気ともいわれるので、アトピー体質の人は生活環境も見直してみましょう。

メグ

気管支喘息は、アレルギー体質の人や、家族に喘息患者がいる場合に発症するケースが多いようです。

気管支喘息の予防と対策

吸入器

気管支喘息の予防としては、気管支炎の予防に加えて「タバコを吸わない」、「十分な睡眠をとる」、「ストレスを溜めない」なども重要です。

対策としては「発作時薬物療法」と「長期間薬物療法」があります。

発作時薬物療法は、喘息の発作が起きたときに「気管支吸入薬」を吸入したり、ステロイド薬を内服します。

それに対して長期間薬物療法は発作の予防を目的として、発作があってもなくても吸入薬や内服薬を毎日継続する方法です。

喘息の発作に襲われてから気管支吸入を行うよりも、予防を重視した長期間薬物療法を続けるほうが、突然の発作に怯えることなく快適な毎日を送れます。

家庭において治療を行う中で、横たわるのも苦しいという場合には、ためらわず医療機関を訪れて、入院治療など適切なケアを受けてください。

気管支喘息の治療は焦らずに、じっくり腰を落ち着けて臨むのがベストです。

↓↓咳止め対策の青汁酒↓↓

診断方法と治療法

気管支炎と気管支喘息は、どちらも呼吸器系の疾患なので正確に診断することが大変重要になります。

適切な治療を行うためには、診断結果による病気の特性を、正しく把握して取り掛かる必要があります。

すでに述べてきたことですが、表にしてまとめてみますね。

気管支炎 気管支喘息
急性型 慢性型
診断方法
  • 胸の音を聴診
  • ウイルス性か細菌性かを調べる
  • 胸部X線や血液検査(状況による)
  • 胸の音を聴診
  • 咳や痰を調べる
  • 肺機能検査(状況による)
  • スパイロメーターによる肺機能検査
  • アレルゲンテストや血液検査
治療法
  • 咳を和らげる薬の処方
  • 水分補給や休養
  • 抗生物質の処方(細菌性の場合)
  • 気管支拡張薬や吸入薬の処方
  • 禁煙
  • 気管支拡張薬や吸入薬の処方
  • 禁煙
  • 長期間の定期的な受診

表は、診断方法と治療法について簡単にまとめたものですが、医師はまず患者の症状や病歴を確認することから診断を始めます。

その診断結果により、適切な薬の処方や今後の治療方針を決めるのですが、特に気管支喘息の場合は、定期的な受診と長期間の治療計画に従い、病状をコントロールすることが、とても重要になります。

誰でもできる5つの予防対策

気管支炎や気管支喘息にかからないようにするには、日常生活での予防と管理がポイントとなります。

特に慢性的な症状を持つ患者さんの場合、適切な予防策を講じることで症状の悪化や発作を防ぐことができますよ。

予防対策は、少し気をつければ誰でもできるので、日々怠らないようにしたいですね。

1.タバコは絶対ダメ!

タバコは、気管支炎や気管支喘息の最大のリスクです。

喫煙は、気管支に直接的なダメージを与え、気管支炎を悪化させるだけでなく、気道の炎症を引き起こして喘息発作のリスクを高めてしまいます。

さらに、タバコの副流煙が周囲の人に悪影響を及ぼす可能性も考慮すべきでしょう。

体の健康を考えれば、喫煙しないほうが良いに決まっていますが、特に気管支炎などを患っている人は禁煙すべきと言えますね。

タバコを吸う方の中には、「なかなか止められないんだよね」と、おっしゃる方もいるかもしれませんが、呼吸器疾患の予防においては、禁煙は最も重要なステップです。

また、タバコの煙だけでなく、花粉やPM2.5など大気中の汚染物質や化学物質もマスクで対応するなど、できるかぎり避けるようにしましょう。

2. ペットを飼うなら清潔な環境で

室内の犬と猫

気管支喘息を引き起こすアレルゲンとして、ダニやハウスダスト、ペットの毛、カビなどがあります。

これらを減らすためには、定期的に掃除を行い、空気清浄機や湿度調整を活用して室内環境を清潔に保つことが重要です。

また、アレルギー体質の人は、アレルゲンを避けるための生活習慣の見直しも必要です。

3. 風邪だからと油断せず

インフルエンザや肺炎などの呼吸器感染症には、気管支炎や喘息の症状を悪化させる可能性があります。

定期的なインフルエンザ予防接種や、肺炎球菌ワクチンを接種することは、感染予防に役立ちます。

また、風邪をひいた際には、早めの受診と適切な治療を心がけ、症状が悪化することを防ぐように努めましょう。

4. 適度な運動とストレス管理

適度な運動をすることは、呼吸器系の機能の強化につながります。

また、運動は喘息発作の引き金になるストレスを緩和させる効果も期待できます。

ただし、喘息患者の人は運動誘発性喘息に注意しなければなりません。

運動する前には気管支拡張薬などを使用し、発作の予防に備えましょう。

自分のペースで無理なくできる運動や、ストレス管理の仕方が見つかるといいですね。

5. 定期的な受診と治療の継続

気管支喘息や慢性気管支炎の管理には、定期的な受診が不可欠です。

医師の指導のもと治療計画を立て、それに従って薬を正しく使用することが、症状の悪化を防ぐことにつながります。

特に長期管理が必要な喘息患者は、発作を防ぐために上記①~④の自己管理に加え、医療機関でのチェックを欠かさないようにしましょう。

↓↓咳止め対策の青汁酒↓↓

まとめ

医師と患者

気管支炎と気管支喘息の違いについてまとめてみます。

両方とも気管支に炎症を起こすことで発症しますが、咳の発作がないときにも炎症が残ったままなのが気管支喘息です。

気管支炎が重症化すると、ワンステージ進んで次の段階の重篤な病気(肺炎など)を患うことがありますが、気管支喘息の場合は重症化するとそのまま喘息死などを引き起こすこともあるのが恐いところです。

また、気管支喘息の特徴としては、前段階に「咳喘息」があります。

咳喘息の段階では、喘鳴や呼吸困難などの症状はみられず、痰もあまりからみません。

咳喘息の段階で適切な処置を施せば、気管支喘息に移行するのを防ぐことは十分可能なので、専門医の指示を仰いだりして症状の軽いうちに、移行をくい止めるのが重要です。

気管支炎も気管支喘息も、現代の医療のもとで適切な対応さえ怠らなければ、以前ほど恐れる疾患ではありません。

たとえ治療が長引いても、いずれは健常者と変わらない生活を取り戻せるので、医師のアドバイスを受けながら治療に取り組んでいきましょう。